カウンセリングは効果があるかも
病気でカウンセリングを利用する方もいると思うので、私が経験しているカウンセリングについて報告しておきます。何かの役に立てばいいのですが。
カウンセリングを始めて2か月くらいになります。1回50分で、週に1回受けています。大学のサービスで、料金は無料です。疲れた時は早く切り上げてもいいので、とにかく顔は出すようにと言われています。今のところ、行きたくないと思うことはありません。
カウンセラーさんは30代と思しき女性で、小柄で人当たりのいいかたです。話しやすいので助かっています。主治医の紹介で始めたことで、今でも主治医とは密に連絡をとってくれているようです。新しく出た薬や診察の内容など、よく把握してくれています。
毎回の流れとしては、まず1週間をどんなふうに過ごしたかを尋ねられ、そこから話が広がっていく感じです。
何か明確な目標を持ったカウンセリングではありません。基本的には、毎日が過ごしやすくなるためのサポートをしてもらっています。
最初は認知行動療法をするためのカウンセリングだと言われましたが、その話は立ち消えになっています。
それでも、2か月の間にはいろいろなことを話してきました。しつこく言い寄ってくる人に困っていることをぽろりと漏らすと、このように断るといいとアドバイスをくれたこともありました。それで、本当につまらないことでも話していいんだなあと思い、口が軽くなりました(カウンセラーは、それは重要な情報だったし、大きなストレスだから対処しようと言ってくれました)。大学院に入ってから困っていたことや、病気が悪かった時のこと、今受けている授業のこと、最近は家族のことなども話しています。
カウンセラーは話を引き出すことに徹してくれ、こちらの言うことをジャッジしないように気を付けてくれているのが分かるので話しやすいです。これまで家族ともたくさん話してきましたが、カウンセラーと話すと同じトピックでも違うとらえ方ができる気がしています。やはりプロなんですねえ。
嫌なことがあるとすれば、何か言うとすぐにカウンセラーさんの頭の中でストーリーができてしまい、それが透けて見えてしまうことでしょうか。それを押し付けられることはないのですが、これまでのクライアントや勉強されてきたことなどと照らし合わせてカテゴライズしておられるのだなあと感じます。そのストーリーにのっけられてしまうのだろうかと、ちょっと不安になることがあります。でもカウンセラーさんが何か考えるのは自由ですからね、言われてもいないことをあまり心配しないようにしようと思います。
何よりいいことは、カウンセラーと話すのが楽しみだということです。1週間でいちばん忙しい、気の重い日にたまたま重なっているのですが、その日の楽しみになっています。人柄のいい人だし、自由に話せて聞いてもらえるのは思ったよりずっと気分がいいです。普通の人と話すときは、ずいぶん気を遣っているのだなあと思います。カウンセラーと話すときは、自分が主役ですから想像以上に気分がいいです。自分のために時間を取ってくれる人がいるというのはうれしいものですね。
余談ですが、去年別のセラピストと話した時は、「それではあなたのほうがセラピストだ」と言われました(笑)元々、相手を受け入れすぎてしまう傾向があるようです。
主治医に勧められたから受け始めただけで、カウンセリングが問題を解決するとは期待していませんでした。
定期的に様子を見てくれて、調子が崩れないように助けてくれるといいなあというくらいの気持ちでした。
しかしどうやら、カウンセラーは、ゆくゆくは私を長年悩ませている根本的な問題をいっしょに解決したいと思ってくれているようです。そうなったら本当にすごいなあ。私もちょっと期待し始めています。
カウンセリングがこんなにいいものならもっと早くに受ければよかった、と思うかというと、そうではありません。
もっと病気が悪い時であったなら、今のように落ち着いた話はできなかっただろうと思うからです。暗いことしか考えられませんでしたから、建設的な会話にはならなかったでしょうし、なによりカウンセラーを恐れただろうと思います。きっと他の人に会うのと同じように気を遣い、会うのが苦痛になっていたでしょう。
なぜ今カウンセラーといい関係が築けているのか分かりません。良いタイミングだったのだろうと思います。
これはカウンセリングとは違いますが、大学とは別に、月に1度ほどうちの家族が信じている宗教のシスターとお話をする機会をとってもらっています。そちらでもなかなか助けになる話が聞けるのですが、宗教的な話には需要がないと思うので書かないでおきます。しかし、やはり宗教は人が楽に幸せに生きるための知恵を長年蓄えてきているのだなあと感心させられます。
私が受けているカウンセリングはこんな感じです。
カウンセラー、お医者さん、シスターたちに助けられて少しずつ元気になっていっています。
去年大学に戻ろうとしたときはこんなにたくさんの人と繋がっていなかったので、今回は出会いに恵まれたおかげでうまくいっているのだろうと思います。
人と会うのが苦にならないならば、カウンセリングはかなりおすすめです。多くを期待せず、話すのが楽しいから行く、というのが良い接し方ではないかと考えています(料金が高額な場合そういう気持ちにはなりにくいかもしれませんが…)。精神科のお医者さんは話を聞くのが仕事ではないので、その道のプロに頼むのがいいかと。カウンセリングのおかげで、病院は薬をもらうところと割り切れて快適です。
みなさんいろいろに苦労しておられると思います。適切な助けが適切な時に与えられますように、お祈りいたします。