昨日よりちょっといい日

統合失調症でも昨日より今日がちょっと良くなるように、日々実験した結果を書いていくブログ、にしようと思いましたがこのありさまです。

いいお医者さん見つけました(東淀川の平井・池上クリニック)

随分更新が滞っていてすみませんでした。

10月頭まで実家にいて、それからまだ不安はありましたが見切り発車で東京に戻りました。

 

東京に行く道すがら、大阪で途中下車して、『統合失調症の治療ポイント』を書かれた平井先生の病院に寄ってきました。

 

統合失調症の治療ポイント:14の治癒例を通しての理解

統合失調症の治療ポイント:14の治癒例を通しての理解

 

入院した病院では統合失調症は治らないのだと言われましたし、地元のかかりつけ医のところでも薬が増えるばかりだったので、これではダメだと思った母親がこの本を見つけて病院を予約をしてくれたのです。(予約がいるのは初診のみです。)

大阪まで行くのは勇気がいりましたが、藁にもすがる思いで行ってきました。

予約の電話を受けてくれた受付の人も、わざわざ大阪まで来なくても……という感じでした(笑)

 

病院は人気で、予約をして行っても1時間くらい待ちました。

初めて会う平井先生は、気さくで話しやすいおじいさんでした。

1回の診察は10分と決まっているのですが、折角遠くから来たのだからと、その都度待って、10分の診察を3回してくださいました。

 

最初の診察では治療を引き受けるに当たっての約束を確認しました。

・治療目標の共有

・治療が共同作業で自分が主役であることの確認

自傷・他害行為はしない

・ルールや診療時間を守る

・行動記録を書く

という約束事があります。

それからたくさんの心理テストや質問に答えるように言われて、たくさんの紙をもらいました。それに回答するのに1時間くらいかかって、プラスもう1時間くらい待って次の診察がありました。

 

2回目の診察ではたくさんの質問と心理テストに目を通してくださり、治療目標を決めました。

 

私の治療目標はたくさんになりましたが、全部書いておきます。

1. 症状、ストレスの減少

2. 症状、ストレスに振り回されないようになること

3. それらを持ちながら適切に行動して不適切な行動を避けること

4. 不安増大の原因究明

5. 不安やうつに向き合えること

6. 適切な行動の発見

7. 不安定さを受け止める

8. したいことをする、できることをする、有益なことをする

9. 8が分かるまでは体を大事にする

10. リラックス(ゆっくり深呼吸)

11. うつ病的傾向、神経症的傾向、統合失調症的傾向に振り回されないこと

12. ほどほどに人を助け、ほどほどに拒絶する

 

先生は、症状を過剰に恐れないことを教えてくれました。それまでは症状が出たらすぐお医者さんが頓服をくれていたので、私も悪いものをやっつけるつもりで頓服をしょっちゅう飲んでいました。それがなかなか効かないことも訴えました。そうしたら平井先生は、薬なんかそんなに効くもんじゃないんだと言われました。

そう言ってもらって、「症状→悪い!→頓服を飲む→効くかどうか心配しながら過ごす」という循環から抜けることができました。

症状があっても、適切な行動がとれさえすれば恐れることはないのです。(適切な行動を取るのは難しいことですが。)

不安や焦燥感などの症状が出てもいいやと思えたら、不思議とあまりそのような症状はあまり出なくなりました。

 

また先生は、こんなに話の通じる統合失調症の患者はいないと言ってくれました。誰にでも統合失調症的傾向はあるし、先生も幻聴などの経験があると。

入院中に統合失調症と診断されて以来、自分は病気なんだと思って落ち込み、それがアイデンティティになってしまっていたので、目から鱗でした。

私のケースは、「自殺さえしなければ治る」と言ってくれました。

だからそれ以来、調子が落ち込んでも、死ななきゃなんでもいいんだと思って過ごしています。

 

適切な行動とは、なんだろうと今でも思っているのですが、いちばん楽に過ごせる行動のことのようです。

自傷行為ではなく、自分を好きになれるような行動をしてくださいと言われました。

 

ゆっくり深呼吸は、10回くらいやって効かないとやめてしまう人が多いけど、100回やってくださいと言われました。

なかなか100回できないのですが、100回やれば嫌でも気持ちが落ち着いてくることが分かりました。呼吸法って大切ですね。

 

心理テストで私は人を助けすぎると分かったそうで、それでは生きづらいからほどほどに人を拒絶することを学ぼうと言われました。

人に優しくすることはよいことだと思っていたので、ちょっと新鮮でした。

 

 

3回目の診察は、今飲んでいる薬を見てくれ、今日のまとめをしてくださいました。

薬は単剤処方にした方がいいと主治医に言ってごらんと言われました。他にも、主治医に対して角が立たない言い方をいろいろ教えてもらいました。アドバイスが本当に具体的でいいなと思いました。

 

また、今回は初診でいいことばかり言ったから、舞い上がらないで、入院するまで悪化したのはなぜかよく考えるようにと注意されました。

でも生きてさえいれば治ると繰り返してくれたので、やっぱりうれしい気持ちになりました。

 

 

平井先生に診てもらってよかったことは

・自分は病気なんだ、異常なんだという思い込みがなくなった

・調子が悪くなってもあまり悲観しなくなった

・薬(特に頓服)に過剰な期待をしなくなった

・死にさえしなければ治ると言われたので、苦しい時もとりあえず生きていればいいやという気持ちになった

という感じです。

 

そのおかげか、東京に行ってからはとても元気に過ごせました。

東京から帰省するときにまた大阪に寄って、診察とカウンセリングをしてもらったので、そのこともまたブログに書きます。

 

人気の先生なので2時間くらい待たないといけませんが、大阪で統合失調症を患っておられる方には本当におすすめできます。

先生は結構個性的なので好き嫌いがあるかもしれませんが、私は立派な方だと思いました。

よかったら一度試してみてください。