昨日よりちょっといい日

統合失調症でも昨日より今日がちょっと良くなるように、日々実験した結果を書いていくブログ、にしようと思いましたがこのありさまです。

ジム入会1ヶ月の測定と、疲れやすさ

今年の梅雨はあまり降りませんね。空梅雨かなー?

香川の人たちはこの夏うどんを茹でられるんだろうか…。

 

 

アキレス腱を怪我したためジムにはほとんど通えませんでしたが、1ヶ月測定は無慈悲にやってきたのでした。

もちろん体脂肪率や筋肉量はほとんど変わっていません…。

 

あ、でも左腕の筋肉が標準になってる!!!

 

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(トレーナーのお兄さんがボディを鍛えてくださいと丸で囲んでいます。)

 

他には、この1ヶ月気をつけてお肉やチーズなどを食べていたら、タンパク質の蓄積量が人並みになっていました!

気をつけるとちゃんと反映されるんですね。テンション上がりました。

注意しないとベジタリアン気味の食事になってしまうのですが、それはやっぱり体のためによくないそうです。

うつにお肉が効くとかいう説もあるし、引き続き気をつけて食べようと思いました。

 

 

次の測定は8月1日だそうで、それまでに体重を2~3キロ減らしましょう!と言われました。

(私は別にそんなのいいのに~)

 

ついては有酸素運動が大切だそうで、ルームランナーの使い方を習いました。

今回のトレーナーさんはとても丁寧で、歩いたり走ったりするのを見てフォームを直してくれました。

走るフォームは問題なくて、すり足にならないようにだけ気をつければいいそうです。

 

きつくダメ出しされたのは歩くときの姿勢です。

猫背で首が前に出ているそうです。

胸を張ってあごを引いて!というのでやってみたらかなり変に感じたので、不自然じゃないですか?と聞いたら、

「みなさんちょっとくらい無理して胸張って生きてるんです!」と言われました(笑)

 

反り腰にもなっているそうで、おなかに力を入れるように言われました。

ヨガの教室でも骨盤を立ててってよく言われていたけど、きっと同じことなんでしょう。

 

姿勢に気をつけることにしたら、歩くのは暇じゃなくなりました。

最近は毎日、姿勢に気をつけるゲームをして暮らしています。

猫背の時間をしゃきんとしている時間が上回れば…猫背を克服したということになるのではないでしょうか!?

 

しかし猫背は子どものころから言われ続けても直っていないので、どうなるか怪しいものです。

 

 

 

そういうことで、筋トレを一通りした後で30分くらい走るか早歩きする(これが限界)というメニューをやっているのですが、

 

疲れが翌日に残る!!!

 

という問題があります。

当日寝るときに既に脚がだるくて寝苦しいですしね。

 

 

ジムに行くのは絶対いいことなのですが、次の日に寝込んでしまったりします。

病気はかなりよくなったのですが(まだ寛解はしてない)、疲れやすさは残っています。

体力をつけたいけど、そのための運動で寝込むのはつらいし…。

 

 

うつなどで体力の落ちた人がジムに通うのは、きっとバランスがすごく難しいんだと思います。

私の場合はトレーナーさんのプランは華麗にスルーし、「ジムにちょこっとだけ行って好きな運動だけする」ことを目標に過ごそうと思いました。

 

今のところ、筋トレは苦にならないのと、リズムに合わせて踊るレッスンが楽しく感じています。

だからそれくらいをちょこちょこっとやって、お風呂に入って帰る、そしてジムに行っても寝込まない!のを目指してやっていきます。

 

 

だから8月の測定もきっとがっかりな結果が待っていると思いますが…

体力をつけることがいちばんの目的なので、一喜一憂せずやっていこうと思います!

 

 

ストレスマネジメントにジムが役立っているかはまだ分かりません。

張り切っていた時は、疲れすぎて逆にメンタルに悪影響だった気がします。

ゆるゆる通ってストレス発散できるかどうかもやってみます~。

今のところ、ジムのお姉さんや同じレッスンに出るおばさんが話しかけてくださることに癒されています(o^^o)

 

 

うつからの回復のために運動される方は、ほんっとーにちょっとずつやるのがいいと思います。

自分が思ってるより2段階くらい楽な運動をするのがいい気がします。

今まで飲んだ頓服の薬(抑肝散って効くのかな?)

最近調子が悪かったので、

「薬をどんどん飲んでもいいから、とにかく寝よう!」

という指令が出ていたのでした。

おかげさまで結構元気が出てきました。

 

だんだん態勢を立て直すのが上手になってきた気がします。

個人的な方法としては

ソラナックスをよく飲んで緊張しない+良く寝る

・人と会う約束を入れない(これくらい大丈夫だろというのが積もり積もってダメージを食らうのでちょっとした予定も入れない!)

これが効果的でした。

 

 

それと合わせて、神経を沈める漢方として

 

抑肝散

 

を出そうか?と言われたのですが、

前出してもらっていた時に全然効いた気がしなかったので遠慮しました(-_-。)

 

ネットで調べてみると、

「抑肝散はソラナックスなどと違って飲んだ瞬間効く!」

「イライラがすーっと収まる」

などと書いてあるのですが、私はよく分からなかったです。

粉薬はニガテだし…

もし実は効いてるなら申し訳ないんですけど、頓服としてはちょっと頼れないと思いました。

 

 

ついでなので今まで飲んだ頓服をレビューしてみます(笑)

用量までは覚えていないのでご容赦ください!

 

リボトリール

いちばん死のう…ってなってたときに処方されていたお薬。なんか銀色の大事そうな包みに入っている。

パソコンの強制終了のように頭をシャットダウンしてくれる。出先で飲むとぼんやりしすぎて心細いかも。

 

メイラックス

効果が長く続くのが特徴であるらしいです。

効き方は穏やかな気がしました。長く続くのでちょっと使い方が難しかったです。

 

リスパダール

独特の味で飲みにくいけど(液だし)、いつでもどこでも飲めてすぐに効く。

次の朝もけっこうだるかった気がします。どうなってもいい時に飲んでいました。

 

抑肝散

効いているのかいないのか…?

サポートとして飲むのはいいと思いますが、もうだめだー!というときに飲むにはあまりに頼りないと思いました。

 

ソラナックス

最初は頓服ではなく朝昼晩で出ていました。

マイルドな効き目で、4時間くらいしかぼんやりしないので今でも重宝しています。

緊張する場面の前に飲む、人と会って興奮した後に飲むなどと活用しています。たしかに落ち着くことができます。

飲むと寝てしまうことがよくあるのですが、それは薬のせいというより、緊張していた疲れがでるせいだと聞きました。

 

 

こんな感じで、使い慣れたソラナックスに落ち着きました(^o^)/

何年も使っていますが、依存などはなく、必要な時だけ飲むことができています。

 

頓服を上手に使うと、苦痛をかなり和らげることができるなあと思います。

薬を怖がらず、もっと良く知って使っていきたいです。

 

小規模な大殺界

いつのまにか6月ですね!

みんなそろそろ調子が出てくる頃のようで、私の周りも忙しくなってまいりました。

 

 

5月の21日からこちら災難続きで、お祓いとか行った方がいいのかと思うほどです。

お暇な方は他人の不幸でおいしいご飯を食べていってください。

 

 

まず生理痛が先月に引き続いてあまりにも酷く、2日間眠れない食べられないでげっそり消耗しました。

 

そのためホルモンの薬を飲み始めたのですが、1週間くらい副作用で強い吐き気が続きました。不正出血も続いています。

以前に飲んだことのある超低用量の薬がよかったのですが、電話で確認したらあると言われたので行ったのに、いざ行ったら、避妊の効果が100%じゃない薬はうちは扱いません(ドヤァ)と言われて別の薬を出されたのです。(科学者が100%とか言っちゃっていいのかな…)

新宿駅近の某婦人科、あそこはだめです…。お客さん、先生共に大都会シンジュクの闇を感じました…。

お腹が痛くてサクッと薬をもらいたいからといって、怪しいお医者さんに行ってはいけませんでした。

(薬自体は一般的な物で、危険ではありません。体質の問題です。)

 

吐き気が収まってきたと思ったら、緊張からくるらしい激しい頭痛で2日ほど寝込みました。痛み止めも効かず往生いたしました。

 

さらにおそらく同じ緊張から、吸っても吸っても息苦しいという謎の現象に深夜襲われ、窓を開けたりクーラーをつけたりいろいろしましたが治まらず、死ぬのかと思いました。

一生懸命息をしすぎて過呼吸になり、酸素は足りてるのだなと安心しました…。

結局ソラナックスを飲んで眠ることができました。

この症状はめっちゃ怖いので、もう来てほしくないです。

 

それなら緊張をほぐすためにゆるい運動でもするか、とジムに行ってストレッチのクラスに出ていたところ、アキレス腱がどうにかなったらしく痛くて歩けなくなりました。

みなさん心配してくださり、湿布をくれたりしたので、それは地獄に仏的なありがたいことでした。

相変わらずちょこちょこしか移動できず、土日なのに引きこもっています(今ここ)。

明日は整形外科に行ってきます。

 

 

あまり自分を不運と思うことはないのですが、これはさすがにアンラッキーかも…?

困ったことが起こるのはいいのですが、徐々に体力が削られていて心配です。

 

友達は、いろんなことが起こるのは疲れがたまっているせいで、ちゃんと管理しなければいけないと言っています。

たしかに21日までわりと勢いに乗っていて、がんばりすぎていたかなと思います。

6月も忙しいのですが、また病気になって長期休んでは元も子もないので、上手にセーブしていきたいです。

 

めずらしく不運が続いたので書いておきます。

これから何かいいことが起こるのかもしれない…。

ジムが1週間続いた~

とりあえず1週間は続きました。

 

今日は1週間目のカウンセリングだったのですが、予定時間よりかなり早く始まり、説明を省かれたりアンケートの記入を急かされたりして感じ悪かったです。

運動弱者にはそっけないのかな…としょんぼりしていたら、どうやらトレーナーさんがカウンセリングをダブルブッキングしてしまっていたようでした。

それならそうと言ってくれればよかったのに。

気を取り直して運動しよう!

 

 

最初の週なので張り切っていて、週に3回行きました。(受付のお姉さんは最初に張り切る人は続かないと言っていた…)

 

 

先週筋トレのメニューを組まれたときはこんなのできるかよと思ったのですが、最初の1回がいちばんきつく、2回目からはできるようになりました。

といっても負荷は人よりずっと少ないのですが。

マシンを使うと負荷が調整できていいですね。私などは腕立てしようとしても腕立てするための筋肉がありませんから(ドヤ顔)。

 

筋トレ自体は結構楽しいです。

マシンを6種類やっても30分くらいしかかからないところもいいです。

なにより、次の日に筋肉痛になるかな~とわくわくします。

鍛えたいところがちゃんと筋肉痛になっていると、やったー!と思います。

筋肉が育つか楽しみで、今のところ筋トレは癖になっています。

 

 

楽しくないのは有酸素運動です…。

最低40分はやってくださいと言われていて、バイクとルームランナーでの速歩きを合わせてそれくらいやっています。

地味にきついし時間が長いので、すっかりだれてしまいます。

スマホを持ち込んでPodcastを聞いたりしているのですが、それでも退屈してしまいます。

動画を見ている人や雑誌を読みながらバイクをこいでいる人もいるので、みんな退屈なんだろうなと思います。

これなら一生懸命運動するほうがいいな~。

本当は走りたいのですが、寝たきりで膝が弱っていて走ると痛むので、先に筋肉をつけねばなりません。

有酸素運動に関しては先が思いやられます。

そんなときのスタジオレッスンなのかな?

 

 

1週間で効果が出るわけはないと思いますが、体重が0.5kgと体脂肪率が0.5%減りました。

体重計の数値が今までと違う動きをしている…!

励みになります。

 

今までなんとなく喫茶店とかに行っていた時間をジムに行っているので、摂取カロリーも減っているのかもしれません。

せっかく筋トレしたし、という貧乏根性から、タンパク質を意識して摂るようになりました。

 

 

ジムを始めてうまくいっていることは

 

・無駄遣いが減った(喫茶店とか行かないから)

・寝つきがめちゃめちゃいい(ただし朝も起きられない)

・筋肉痛だとテンションが上がる

 

という感じです。

 

 

今後に期待です!

うつでなまった体にびっくり!(スポーツジムって続くのかな~)

みなさまお元気ですか。

5月も半分過ぎましたね。ゴールデンウィークのせいでとても早く感じます。

 

 

最近疲れにくくなったし、体力がついてきたな~と思っていたのですが、先日近所のジムでカラダスキャン(的なことを)してびっくりしました!

20代とは思えない筋力の衰え!!!!!

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(青いところは筋肉不足です)

 

病気前に測った時は、運動していないとはいえ若さ補正で人並みに筋肉があったんですけど…

4年間の寝たきり生活のツケがこんなところにきておりました…!

 

 

精神病から復活したよ~という方々は、その後どうやって体力を取り戻しているのでしょうか??

そういうブログがあったら読んでみたい!

ネットにはうつで体力が落ちてしまったというお悩みがたくさん見られます。

自分もケーススタディとして、体力・筋力回復を目指してその様子を記録していきたいと思います。(続けばな)

 

 

運動経験のない私が自分で体を鍛えられるとはとても思えないので、あっさりジムトレーナーさんの軍門に下ることにしました。

正直続くのか怪しいのですが、現状がやばすぎるので、ちょっとは無駄をしてもやってみようと思いました。

 

 

目標は

・体力の回復(体力ってなんだろう?持久力とかのことかな?非常にぼんやりである)

・筋肉をつける(青色じゃなくなりたい)

・できればロナセンを飲み始めて1年半で5キロ増えた体重を元に戻したい

 

こんなかんじです。

 

すると早速トレーナーさんが運動メニューを作ってくれました。

・体中の筋肉がないので、とりあえず一通りのマシンを使った筋トレ全6種類

・膝があまり丈夫でないので、バイクで有酸素運動を40分以上

 

「どれくらい来られそうですか~?」と聞いてくれたので、「週2くらいですかね^^」と言ったら、「週3は来てください!!!」と言われました。

でも最初は欲張らず週2を目指します。

 

また、どのようなスタジオレッスンに出たいか聞かれ、「ヨガとか…」と言ったら、「うーん、それよりもまず筋トレをやっていきましょうか」と言われました。

(悠長にヨガとかやっとる場合かよ!!!)という心の声が伝わってきました。

親身なトレーナーさんであります。

 

 

そして実際にメニューを体験してみたのですが…

マシンの負荷が10~20キロくらいで限界(20代女性の推奨値は50キロとか)。

バイクが15分で限界。これ有酸素運動ですか!?筋トレですよね!?(翌日筋肉痛になった。)

という有様でした。

 

圧倒的体力の衰え…!!!

年を取ったこともあるのでしょうが、これは由々しき事態です。

やっぱりちょっとしんどくてもがんばってみようと思ったのでした。

 

 

とりあえず、週2が1ヶ月続けられたらお祝いに焼肉に行く約束をしました~。

運動はきついけど、ジムのお風呂とサウナは気持ちいいので、それを楽しみにがんばってみます。

 

カウンセリングが隔週になりました

心配だった四月が何事もなく終わってほっとしています。

せっかくのGWですが、ちょっと疲れが出て落ち込み気味です。

土曜は張り切って出かけたのですが、東京はどこも混んでいますね!普通の土日より人出が多いようでした。

 

今まで毎週だったカウンセリングが、五月から隔週になりました。

元気になってきたので、話すことも減ったし、一週間おきにしてみましょうと言われました。

カウンセリングのおかげで平穏に過ごせるようになった気がするので、正直なところ毎週会えないのは不安です。

でも多分もっと具合の悪い人がいるので、順番を譲ってあげたいと思います。

毎週会って様子を見てもらえるというのは、この一年非常に心の支えになりました。

調子が悪くても、カウンセリングの日まではがんばろうと思えましたし、先生は会うたびにきっと適切なアドバイスをくださいました。

そのおかげで、週をまたいで不調が続くということがなくなりました。

これからは毎週会えなくなるけど、今まで教えてもらったことを自分で思い出して、体調管理をしていこうと思います。

 

他のカウンセラーさんは知りませんが、私の先生は根本的な問題を話し合うというよりは、それは時間が解決していくから、日々の調子を良くしようという方針だと思います。

なので突っ込んだ話をするのは月に一回くらいで、普段は体調のことや次の一週間をどうすごすつもりかなど、日常の具体的な話が多いです。最近考えていることはありませんか?と聞いてくれることも多いです。

たしかに、自分の問題を考えたり人に話したりすることは具合の悪い四年間に飽きるほどやってきたので、毎日を着実に過ごしていく方が大切だったと思います。

実際、何か特別なことをしたわけではなく、時間が経って心身ともに元気になってきたら、問題はほとんど解決していました。

敵をずっと睨んでいないで自分のことをちゃんとやる、という進み方は、これからの人生のために非常に参考になったと思います。

それもこれも毎週会ってもらえたからできた対処法で、自分は環境に恵まれていたなと思います。

 

以前に単発~全三回のセラピーなど受けてみたこともあるのですが、いくらいいお話を聞いても、それで考え方がガラッと変わるわけではありません。

それより毎週の居場所を提供して寄り添ってもらえたことの方がずっと助けになりました。

私のカウンセラーさんはもっとこういう風に考えてみたら、というようなアドバイスはほとんどなさいません。

私がすでに自分であれこれ考えて、分かっていてもできないのだということを察してくださっているようです。

 

世の中にどんなカウンセラーさんたちがおられるのか知りませんが、自分の経験ではカウンセリングってとても役に立つものだと思っています。

よく「精神科を受診したけれどちっとも話を聞いてもらえなかった」という嘆きを目にしますが、病院ではじっくり話をする時間がとれないし基本的に薬を出すところなので、カウンセリングを利用されるといいのになと思います。

問題はお代のことですが、自分で通うにはちょっと高いですよね。

学校や職場に所属しておられる方はそこで無料または安価に利用できるのではないでしょうか。

気の合わないカウンセラーに当たることもあるかもしれませんが、最低限ちゃんとした人なら、やはり傾聴する訓練を積んでおられるので、普通の人に相談するのとは違った意味があると思います。

『The Highly Sensitive Person』を読んだ感想

四月もそろそろ終わりそうです!これを乗り切ればこっちのもんだー!

 

結局The Highly Sensitive Personを読んだので、感想を書いておきます。

読もうか迷っておられる場合、自分が人付き合いが苦手だとか小心過ぎるとかいうことを嫌に思っているなら読む価値があると思います。

内向的だとか小心だとかいう欠点を、感受性が強すぎるというニュートラルな特性だと捉えなおして、前向きに活用していくことが本書のいちばんのメッセージだからです。

 

 

The Highly Sensitive Person: How to Surivive and Thrive When the World Overwhelms You

The Highly Sensitive Person: How to Surivive and Thrive When the World Overwhelms You

 

 

 

この本のメッセージは、「あなたはシャイではない、感受性が豊かなんだ!」ということです。

著者の国ではシャイだというのは大変良くない特徴なのです。それを感受性が強いと捉えなおして、自己肯定感を高めようと勧めています。

そのへんが日本の読者にはピンとこないのではないかと思います。(著者もアジアなどでシャイだとか感受性が強すぎるとかいうことが肯定的な価値である場合を紹介しています。)

私は日本人で女性なので、感受性が強すぎることをそんなに否定されませんでした。

日本人でも男性の方は、「もっと男らしく!」などと言われて育って、この本に共感しやすいということがあるかもしれません。

 

基本的には「自己肯定感を高めよう」という本です。

まずHSPの特性、それが本当に生まれつきのものなんだということを説明してくれます。

また、昔話に戦う王様と助言する賢者が出てくるように、立ち止まって考えるHSPは昔から社会で必要とされてきたのだと励ましてくれます。

そして欠点ではなくHSPの特徴をもった人間として、自分の子ども時代から今までを振り返って、自分のことを肯定していこうというワークが各章の終わりについています。

私はシャイであることで自分を責めたことはなかったので、この基本的なメッセージはそんなに役に立ちませんでした。

 

それよりももっと細かく具体的な内容が役立ちました。

 

各章の構成は

1. HSPとは(欠点ではない!)

2. HSPの特性についてより詳しく

3. HSPの健康とライフスタイル

4. 子ども時代と思春期を捉え直す

5. 人付き合い

6. 仕事で成功するには

7. 親密な付き合い

8. 傷を癒すHSPなりの方法

9. 医療とHSP

10. ちょっとスピリチュアルな話

という感じです。

 

私には3、6、9章が役に立ちました。

3章は、自分の身体が刺激に敏感であることを知って、上手にめんどうをみようと教えてくれます。

6章は、HSPHSPなりのやり方で仕事をしていけばいいと気づかせてくれます。もちろんHSPに向いた仕事、向かない仕事もあるのですが、それよりもHSPではない人が大多数を占める社会で、人に振り回されず自分のできるやり方を守っていくことが大切だなと思いました。

9章では、HSPが医者からどう見られやすいか、それにどう対応すればよいか、病院が苦手な場合の対策、薬に敏感なことなど、非常に具体的な病院対策が書いてあるので、病院が苦手な人には役に立つと思います。

 

HSPは初対面の人と会うと興奮してしまって名前が覚えられないから、「○○さんですね、はじめまして」と名前を繰り返そう!とか、

人前でしゃべるのは苦手だから、練習に練習を重ねて、慣れないうちは原稿を読ませてもらおう!とか、

本当に小さなアドバイスがありがたいです。

(この本の肝はこういうハウツーではなく、視点の変化とちょっとスピリチュアルな気づきなのですが、私には枝葉末節が役立ったのです。)

 

あとは単純に、自分に関係のある内容を読むのは楽しいです。

HSPっぽい人はHSPあるあるが楽しめると思います。

 

 

HSPという特性が実在するんだ、ということを人に伝えるための本なので、

HSPをそうでない人と区別しすぎる

HSPを一括りにしがち

という弱点はあると思います。(著者もHSPは多様だということを繰り返し付け加えています。)

 

全てに共感できるわけではないけれど、私は自分をよりよく理解するためにHSPという概念を知ることができてよかったと思っています。

著者は必要に応じて自分の特性を周りの人に説明するとよいと言っていますが、自分はHSPだ!と殊更人に言うのは、私の性格に合わないなあと感じます。

自分の取扱説明書として、HSPという捉え方をひっそりと持っておこうと思います。

 

自分が感受性が強すぎることをあらかじめ知っておけば、興奮しすぎないための対策が講じられます。

また、これまで自分を責めていたようなときも(気難しいとかタフじゃないとか)、ああこれは仕方がないんだな、と思えるようになる気がします。

 

あんまり期待しすぎず、使える所だけを拾っていけばいい本じゃないかと思います。